私は何としても、心優しいカズ君には、 悪い方向へ向かわないように したかったのです。 そして私は、ハチに一途の 希望を託しました。 カズ君とハチは共に協力し合って、 わずか一か月という短期間で 心の浄化を行いました。 ハチとカズ君が一緒にいる時は けがれないの無い まぶしい光を放っていたので 悪い魂は寄りつくことすら できませんでした。 これからカズ君は天界に向かいます。 カズ君の力で空を開けて 出ていくことになります。 天界までは49日間、 1週間ごとに7つの門を一つ一つ くぐり抜けるます。 その時に神々へ、 自分の地上界での出来事の 人生の報告を行います。 報告を行うごとに、 その報告した記憶は、 カズ君から消えていきます。 7つの門をくぐり抜けながら、 いろいろな自分の記憶や 想いを置いていくことになります。 最後の7つ目の門を通過する時には、 地上界の記憶をすべてなくし、 完全無垢な魂で 天界へと到着します。 カズ君は、地上界にいた時の 記憶はすべて無くなります。 もちろんハチのことも 忘れてしまいます。 天界では、ゆっくりと魂を 静養させながら、 さまざまなことを、 また学んでいきます。 神からの命令が無い限りは、 還暦をすぎるまで天界で 過ごさないといけません。 その後、どこかのタイミングで 神の命令が下り、 「輪廻転生」が起きます。 その時に再び、地上界で 新しい命に生まれ変わる ことができるのです。 地上界のどこかで、新しい命が 生まれると同時に、 カズ君の魂がその体に宿り、 地上界で再び人間として 生きていくことになります。 天界で過ごしながら、 様々なことを 学び終えている魂には、 生まれ変わる時に、その魂が、 入るべき体の人の人生や運命を すべてを知った上で、 魂はその体を 選ぶことができるのです。 カズ君の前世の魂は、 カズ君を選びました。 地上界での命は短いと知りながらも、 幼き体で病魔と闘う心の強さと、 動物を愛でる優しさ、 人を愛することができる心に引かれて、 カズ君の人生を選択しました。 そしてカズ君は、運命の通りに、 その人生をやり切ったのです。 次はカズ君が生まれ変わる時に、 どのような運命を選び、 どのような生き方を するかを選べる日が来ます。 その時まで、天界でゆっくりと休み、 たくさんのことを 学んでいきますからね。」 「ではカズ君参りましょう! ハチもカズ君のために 協力してくれてありがとう! これからも精一杯、ご主人様と仲良く 暮らしていくのですよ」 と言って 綺麗なお姉さんとカズ君は、 満月に向かおうとしたんだワン! カズ君はその前に 「最後にちょっとだけ!」と お姉さんにお願いしたんだワン。 そして、ハチに話をしてくれたんだワン。 「ハチ!本当にありがとう!」 「神様は、僕が空を開けて、 天界に行くときに、 少しずつ、すべてを忘れてしまうって 教えてくれたけど、僕は絶対に ハチのことは忘れないよ!」 「だって僕、まだハチを 抱きしめてないからね!」 「僕の体や記憶は消えて しまうのかもしれない、 でもハチへの感謝の心は、 絶対に消えない!」 「僕の心には、 ずっとハチが入っているから、 絶対にハチとの思い出は忘れない!」 「そして、ずっと先のこと かもしれないけど、 必ずまた、会う時がくるからね」 「その時は思いっきり 抱きしめて遊ぶからね」 「だから、さようならじゃないよ!」 「またね!だよ」 「ハチ!この絆は、ほどけないように しっかりと結ばれて、 縁となったからね。」 と言ってくれたんだワン。 ハチは、カズ君が、いなくなることは、 ちょっと寂しいけれど、 カズ君が本当に 幸せそうな顔をしていたから ハチは安心したんだワン! だから寂しがらないんだワン! これからも、ハチはご主人様や 一緒にいるスタッフさん達と 楽しく暮らすことを 約束するんだワン! この1か月の思い出は、 ハチは一生忘れない 大切な思い出になるんだワン! 今ある、この命を、日々大事にして、 毎日、生きていることに 神様に感謝して、 なにか少しでも世の中のために 役立てていけるように、 ハチは日々、いろんなことに チャレンジしていくんだワン! これからもみんな!
ハチと一緒に頑張って欲しいんだワン!
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「カズ君は自分の死への恐怖よりも、 愛する両親への感謝、 弱い動物を大切にしていきたい という優しい心、 すべての事への感謝、 すべてのモノの幸せを 願えることができる魂になりました。 わずか1か月の間に、 これだけの成長を成し遂げたとは、 本当にハチのおかげです。 すごいことなんですよ。ハチ! カズ君は自分に 打ち勝つことができたのです」 「これで、カズ君の魂は、 空を開けることができるようになり 天界へ向かうことの できる魂になりました。」 「さあ準備は整いました。 これからカズ君は、この空を 開けてから天界へと迎います。 だから、もうハチとは 会えなくなってしまいます」 「人の魂は肉体を失ってから、 基本的には49日で天界へ到着します。 49日以内に出発しなければ 神は魂を天界へ 迎え入れなくなってしまいます。 49日の間に、自分の意識中の 未練等を断ち切り、 地上界の重力から解放され 天界へ向かう審査を抜けなければ、 魂は・・・ 数十年~数百年は、 天界へは行くことが できなくなってしまうのです。 その時に間に合わなくなり、 未練や後悔が断ち切れないと、 ずーっと下級の魂として地上界に 残ってしまうことが、よくあります。」 「地上に魂だけ取り残され 時間がどんどん経っていくと、 時に悪い魂と変化します、 すると、いろいろな人に悪い影響を 与えてしまう場合があります。」 「150年以上前までは、 取り残された魂を 陰陽師や修行僧が、見つけ出し、 一切の見返りを求めず 魂を説得し、心を浄化して、 天界まで上げてくれました。 「しかし、最近は、 そのようなことができる人間は ほとんどいなくなってしまいました。」 「人間の持つ欲が強く なりすぎたからです。 本来、人は生まれた時に森羅万象を 感じ取る能力を持って 生まれる人はたくさんいます。 しかし、その人が自己の欲求を得るために その能力を、お金や自己権力、 強いては人を操るために 使うようになる人間が 増えてしまいました。 さらには、神を名乗る輩まで 出てきてしまい 地上界は大変乱れております。 最初は、その人間に自然の思考やパワーを 感じ取る能力があったとしても 神が、与えし大切な能力を 自己の欲にのみに、使った瞬間に、 その能力は一瞬で奪われてしまいます。 奪われた心には、 大きな隙間ができてしまいます。 その隙間を悪い魂は見逃しません。 すぐに、その人の体に入ってしまい、 その人の心を操り始めます。 悪い魂は、その人の思考すらも、 奪っていくので 奪われた本人は、まったく気づかずに ずっと、自分は特殊な能力があるように 錯覚してしまうのです。」 「人を操つり出す悪い魂は、 自分が残した未練や執着などの 願望を叶えるために、 その人を利用し始めます。 しかし、操られている本人は まったく気が付かず、 自分は、選ばれし能力者であると、 どんどん信じてしまうのです。 こうなってしまうと、その人の意志で 自分の心を取り戻さないといけません。」 「そのためには 純粋な無垢な心となるべく 多く出会い、 自分自身の気づきの力で、 心を浄化して、悪い魂を 追い払わなければなりません。 そして 神への信仰心を常に 失わずに持ち続けることです。 神社やお寺の中には 結界があり、悪い魂は入ること ができません。 その間に神への信仰心を誓い 心を浄化するのです。」 「それを阻止するために 悪い魂は最大の抵抗します。 そうしているうちに体力は消耗し 心も消耗して病む ことになってしまう人もいます。 その戦いに勝たないと 神と自分は交信できると 語るくらいの悪業を 平気で言うようになり、 自己の強欲と悪い魂が 融合し、その人の元の心を 完全に支配してしまいます。 もはや、 生きる屍となってしまうのです。」 「天界は心を戻したいと強く思う方を 見捨てることはしません。 前世からの、あらゆる縁をたどり、 救いの道を作ってくれる人と 縁の力により出会いを 実現させてくれます。 また人が本当に困っていて 自分では抜けようがない 困難な時にも、神は 本当に必要な人と出会える ように縁の力を貸してくれます。 もちろん予期せぬ運命の 出会いもありますが、 基本的に人が、出会える人は すでに決まっています。 必要な時に、必ず救いの 縁が発動し人を救う出会いが 起きるのです。 この縁の力を得るためには 人が試練にぎりぎりまで 耐えないと起きません。 基本的な試練は、その人の 一人の力では乗り切れない ようにできているからです。 縁により出会えた人の協力を 得てのみ試練を 乗り越えることが できるようになるのです。 天という字は 2つの世界を人が下から 支えている字です。」 「1番上の横線は神の世界で 永遠に上が続きます。 2番目の線は魂が宿る 天界の階層を表しています。 その世界を、最下層である 地上界の人が下から 支えている形で表しています。 神社の鳥居は、まさに天の字から できてますね! 人は本来、最下層で修行や苦行を 続けることが義務となっています。 人間が生きている時に経験する いろいろな辛いこと、苦しいことは、 試練として神に与えられ その人の心を鍛え強い精神力を 持ってもらうためのものなのです。 魂の成長には試練は絶対に 必要なことなのです。 なんの試練や修行をすることなく 人間が神と交信したり、 人間が縁を作り、出会いを起こす 事象などはありえないことです。 神の意志を人間が聞き それを人に伝えるようなことも、 絶対に、できません。 神が最下層の人間と話をするなど あり得ないことなのです。 神は最高位の高貴な存在なのです。 しかし、神の意志を感じる モノを地上界に置かないと さらに、世は乱れてしまいます。 わずかではありますが、 森羅万象を感じ取る人間を配置します。 心が澄んだ者だけに、その能力を 与え信仰心の大切さを 地上界で伝える役割を与えるのです。 昔の巫女や、荒行に自ら入っていく、 陰陽師や僧、神官などです。 他の国ではシャーマンと 呼ばれる人もそうですね。 しかし現在では、当初は心が澄んでいて 選ばれし人でも、自己の欲に どんどん穢れてしまう 人が多くなりました。 その人生を全うするまで、 心が澄み続けられる人は 極端に少なくなってしまいました。 よって神は動物達の無垢の愛にも 頼らなければならい状況 になっているのです。」 「そしてハチ、あなたは 神に選ばれました。 ハチは、とても良い行いを 行ったのです。」 とお姉さんは、優しくハチに、 お話をしてくれました。 ハチには少々難しい話だったかな?
でもハチは、知らない間に、 とんでもない偉業を 達成してしまったようですね。 ハチの心は純真無垢です。 それがカズ君との出会いへと導き カズ君の役に立ったみたいです。 しかし、いよいよカズ君とは 本当にお別れの時が 近づいてきたようですね。 ハチは親友との別れを受け入れる ことができるのでしょうか? 次回へ続く ハチはカズ君とは、 会えなくなってしまったけど みんなが笑顔をたくさんくれたから 家に帰ってからも、 とても幸せな気持ちで眠りに つくことができたんだワン! ハチは夢で月に向かって 飛んでいたんだワン! しばらくすると、どこからか現れた、 とっても綺麗なお姉さんが 近づいてきたんだワン! そして、お話しを始めたんだワン! 「ハチ、今日はとても立派なことを 成し遂げてくれて 本当にありがとう。 一か月という長い間、 一日も休まずにカズ君の魂と 一緒にいてくれたことに 感謝しています。 私は今日の満月に合わせて、 カズ君を迎えにきました。」 「カズ君はとても優しく、 自分のやりたい強い夢を 持っている立派な子でした。 しかし、その強すぎる想いを、 叶えることができずにいると、 未練や後悔の念に 変わってしまう場合があります。 すると大変なことに、 なってしまうことが、たまにあります。 今回はカズ君の強い思いを 未練にしては、いけない と天界より命令があり、 そのためハチには、 大事な役割を託しました。」 「人が人生を全うして、 天界へ向かうときに、 様々な障害があります。 いわゆる未練、後悔、 憎しみ、恐怖、心配など、 現生への執着意識の思いが、 強ければ、強いほど、 魂は重くなってしまいます。 「その心の重さは、 地上界の重力に逆らえずに 天界に上がることができなく なってしまう場合もあるのです。」 「そのため、神たちは、 時に動物達の無垢で 見返りを求めない本当の愛を 利用することがあります。 人の中にある、 意識の執着を無くし、 人の心を安堵させていく ことができるからです。 私は、今回はハチに その役目を与えました。 そして、ハチは見事に、 私の役目を無事に 果たしてくれました。 カズ君の心の中の迷いを無くし、 カズ君の心に幸せを 与えてくれたのです」 「ハチがやってくれた、 カズ君との遊びは カズ君の心の開放に なっていきました」 と、綺麗なお姉さんから 教えてもらったハチ。 でもハチは、自分が楽しかった だけかと思っていましたので ハチは、その理由が 聞きたくなりました。 「お姉さん? どういうことなんだワン?」 ハチは何もしてないワンよ!」 さあ、ハチは急に現れたお姉さんの
話を理解できるのでしょうか? 次回につづく! カズ君のママさんは、 ハチを優しく、感謝をこめて 撫でてくれたんだワン! そして、さらに話の続きを してくれたんだワン! 「カズが最後に話してくれた、 野球とハチの話・・・ これがカズからの 最後の言葉となりました・・・」 パパさんもママさんも 涙をずっと流しながら ご主人様に話を続けてくれたんだワン。 「カズは、それから、 しゃべらなくなりました。 この最後の言葉も、 カズの心から訴えてきた、 魂からのメッセージ のような気がしました。 犬と野球をやったとか、 ハチがいたとか・・ 話をしてくれたので、 私達には何のことを 言っているのか、 まったく意味が 分からなかったのです」 そして・・ ママさんは、涙を拭きながら、 ハチを満面の笑顔で見て 「でも、今日やっとカズの言っていた ことが初めてわかりました」と ハチに話しかけてくれたんだワン! 「このワンちゃんが、ハチ。。。 カズと一緒に遊んでくれた 大親友のハチなんですね。 そして、カズが無くしたボールを 見つけ出し、カズと一緒に、 私たち夫婦のもとに 届けてくれたんですね。」 ママさんは、ハチのことを ギュッと抱きしめて くれたんだワン。 パパさんも精一杯の笑顔で、 ハチの頭を撫でて くれたんだワン。 「ありがとうハチちゃん、 カズと最後まで野球を してくれていたんだね! 本当にありがとう」 って言ってくれたんだワン。 そしてハチが顔を上げると、 パパさんとママさんの間に カズ君が立っていたんだワン! メチャクチャに嬉しそうな顔で みんなで満月を見ていたんだワン! 一緒に話を聞いていた、 ご主人様は号泣しながらも、 パパさんとママさんに、 この1か月のハチの様子を 話してくれたんだワン! 「ハチはこの1か月間、 昼寝をよくしていたんです。 でも足を動かしたりして、 とても楽しい寝相で、 私は笑ってみていました。 きっと、その時はずっと 夢の中でカズ君と 遊んでいたんでしょうね!」 ご主人様も精一杯の笑顔で、 パパさんとママさんに、ハチの 話をし続けてくれたんだワン! 一通り話が終わると、 みんな、ハチの回りに集まって ハチを抱きしめたり、 撫でてくれたんだワン。 その時には、 空もすっかり暗くなっていた。 けど、満月だけは明るく輝いて、 みんなのことを、ずっと照らし続けて いたんだワン! ハチがカズ君と野球をしていたのは、 ハチにしか見えないカズ君 だったのかもしれない。 けど、 ハチにとっては大親友のカズ君! ハチが大好きなカズ君は 本当にいたんだワン! ハチは、カズ君と毎日遊んだ日々は、 楽しくて、うれしくて しかたなかったんだワン! そして、 今はカズ君、パパさん、ママさん、 ご主人様が、とびっきりの笑顔で、 ハチと一緒にいて、 ハチを撫でたり、抱きしめてくれるから、 とーっても幸せなんだワン! だから、ハチはクルクルの尻尾をずっと 振りつづけて、 みんなを必ず幸せにするんだワン! おしまい
ハチのご主人様は、 カズ君のことが心配で 「その後、カズ君の容態は いかがなのですか?」 と聞いてみたんだワン! すると、パパさんが・・・ しぼんでいくような声で 話をしてくれたワン。 「お医者様に入院が必要と言われ 一か月前に緊急入院しました。 その後は高熱が続いてしまい 命の境界線をさまようように、 カズの体力は日々 落ちていきました。 お医者様も最善は 尽くしてくれたのですが・・・ 昨日の夜に、カズは。。。 亡くなってしまいました。。。。」 とパパさんは涙を浮かべながら 答えてくれたんだワン。 さらにママさんが辛さを 耐えながら 話を続けてくれたんだワン 「カズが1か月前に入院した次の日に、 急に私たちにお願いをしてきたのです。 滅多にお願いなど する子ではなかったので どうしたのかなって思いました。」 カズが言うには 「僕が元気になったら、柴犬が欲しいよ! 柴犬と一緒にキャッチボールしたいから、 絶対に柴犬を飼う約束してと」 「もちろん私たちは、 カズの手を握りしめ 「絶対に約束するからね。 だからカズは、必ず元気に なるから!そして ワンちゃんの家族が増えるね! きっと賑やかになるね! 名前はどうするの?」 って聞きました。 するとカズは「ハチ」 名前は「ハチ」って 決まっているんだよ!」 と教えてくれたんです。」 ママさんは泣き崩れながらも カズ君の話を続けてくれたんだワン 「それからの1か月の間、病魔は 手を緩めることなく、 カズの体力を奪っていきました。 日々弱っていくカズを見ているのは、 正直、私達には本当に辛い日々でした。 ところが、昨日の夜、カズは窓から 輝く月を見上げながら、 息も絶え絶え、小さい声で、 力の限り振り絞って、 久しぶりに私たちに 話かけてくれたのです。 「パパ、ママ、明日は満月だね! 僕ね、本当はちょっと前から 元気になっていたのだよ! なぜなら仲良しのワンちゃん ハチと友達になって、 この1か月ずーと一緒に野球をやって 体鍛えていたんだ! ものすごく楽しかったよ! ボールを投げるのも、 すごく上手になったんだよ! パパやママにも、 見せてあげたかったな! 僕が病気になってから、 パパとママは元気が 無くなっていたから、 すごく心配していたんだよ! でも、もう大丈夫だから! 僕!元気になれたんだよ! 体は、もうどこも痛くないし、 大親友のハチと野球できるくらいに 元気になったんだ! だから、もうパパとママは、 僕のことを、心配しないでね。 パパ、ママ、僕の病気のせいで 心配かけてごめんね。 でもカズは、パパとママの子で 本当に良かったと思っているよ! 本当にありがとう・・・」 とカズは力の限りを尽くして 私達に話をしてくれました」 その話を聞いたハチはびっくりです!. カズ君がいない!?
そんなこと絶対にないワン! さっきまで一緒にいたんだワン! まったく状況が わからなくなったハチ! ハチは、まだ理解できません。 ハチは、いったいどうするのでしょうか? 次回へ続く ハチは大事にしていたボールを パパさんとママさんに渡し、 カズ君との約束をついに 果たしたんだワン! その時に、カズ君のママさんが 教えてくれたワン! 「これは私たちの息子のカズが 最初に買ったボールなのですよ。 野球選手になるんだって! 自分のお小遣いを一生懸命貯めて、 自分の力で、一番最初に 買った野球ボールなのです。 カズはずっと野球が やりたかったのですけど、 数年前に病気になってしまい 野球をやる体力が、無くてしまって でも、カズはいつも言ってました。 「元気になったら必ず野球をやるって そして日本一の選手になる! だから、日本一高い富士山に登頂して、 富士山のように立派な日本一に なれるように、 富士山の神様に お願いするんだって」 カズの夢は富士山に登頂し、 富士山の神様に日本一に なることを誓いそれを実行すること、 それがカズの一番の夢だったのです。 しかし、子供には、重い病気だったので、 結局、富士山に行くことも、 野球をすることもできなかったのです。」 「そんな病気になってからも、 カズはちょっとでも、 体が動けそうな日なら、公園に一人で、 「ボール投げてくる」と言って、 よく遊びに行っていました。 でも、ちょうど1か月前に、 外に出かけられないくらいに、 病状が悪化してしまって… 次の日に入院をしなければ ならなくなったんです。 だからカズは 「入院前の最後の練習を、 ちょっとだけする」と言いい 無理をして 公園に行ったのですが。 帰ってきたらボールを無くしたといって 落ち込んで帰ってきました。」 「その後、カズは急に容態が悪くなって
翌日すぐ入院してしまいました・・」と ママさんはうつむきながら いろいろとお話をしてくれたんだワン! カズ君のパパさんとママさんから、 いろいろと事情を聞いた、 ハチのご主人様は、 カズ君のことが心配になって 「その後、カズ君の容態は いかがなのですか?」 と聞いてみたんだワン! 果たしてカズ君の容態は どうなったのでしょうか? では、この1か月ハチと 野球をしていた少年は? カズ君?だったのでしょうか? 謎は深まるばかりです。 次回に続くんだワン! やっとカズ君のパパさんとママさんが 出てきて、くれたんだワン。 パパさんは「どうしたのですか? そのワンちゃん? うちに吠えているようでしたけど」と、 ちょっと怪訝そうな顔で、 ハチのご主人様に話かけてきたんだワン! ご主人様は、本当に申し訳ない顔をして 「すいません!うちの犬が、 ご迷惑をおかけてしまって、 本当にすいません! なぜか急に吠えてしまって、 私も理由がわからないのです。 すいません。」 と謝っていたのだワン! でも、ハチはカズ君の願いのとおり カズ君のパパさんとママさんと みんなで一緒に会えたから 嬉しかったんだワン! でも、パパさんとママさん・・ 確かに元気が無いみたいだワン。 でも、みんなで会うことができたんだ! ハチは嬉しくなって 「やったね!カズ君! パパさんとママさん出てきたワン!」 とカズ君のいた方を向いたのだけど、 カズ君は、そこから、 いなくなっていたのだワン! え!カズ君どこ?とハチは、 不思議に思って、 回りをグルグルして、 カズ君を探したワン。 その時に、ハチの足に ボールがぶつかって、 コロコロとカズ君のママさんの 足元に転がって行ったのだワン! そのボールに気が付いたママさんは、 ボールを拾って、見ていたんだワン! しばらくすると、 びっくりしたような顔に 変わったんだワン! ママさんはパパさんに話かけた。 「あなた、このボールは カズのボールじゃないの?」 と言って、パパさんに ボールを渡したんだワン! するとパパさんもびっくりした顔で 「そうだ!これは間違いなく カズが大切にしていた ボールじゃないか!」と しばらく、二人は不思議そうな 顔をしていたんだワン。 そして、パパさんは、ハチのご主人様に 「いったいこのボールは どうしたのですか?」 と聞いたんだワン! ご主人様は 「この犬、ハチが1か月くらい前に、 どこからか拾ってきたものなのですが、 不思議な事に、このボールを 拾ってきてからは、 宝物のように 肌身離さず持っていたんです。 いまハチがボールを離して お二人がボールを持っていて、 怒らないことが、逆に びっくりするくらいなのですよ」 と答えてくれたんだワン! さあ、一体このボールには
どんな秘密があるのでしょうか? ハチの親友カズ君の約束を 果たしたハチ! しかし、いなくなってしまった カズ君がハチは心配です。 いったいどこへ? ハチは一体どうするでしょう? 次回に続く! ハチとカズ君は、 毎日決まった時間になると 来る日も来る日も、 公園で野球という遊びをして楽しく 過ごしたんだワン! 実に楽しい毎日だったワン! 最初に会ったカズ君とは違って カズ君は、どんどん元気になっている 気がしたんだワン! そしてカズ君と出会ってから、 ちょうど一か月が過ぎた日、 カズ君と初めて 会った日と同じように、 夕方の満月が輝き出した。 ハチは夕方に なったからカズ君に 「もう帰る時間だよ」って、 言ったんだワン! すると、カズ君は 「今日は、パパとママにハチを 会わせたいから一緒についてきて!」 って言ったんだワン! でも、ハチもご主人様の 許可なしでは、他の人の家には 遊びに行けないワン。 急いで家に戻って、 ご主人様を呼びに行き、 「散歩いこっ!」って呼んだワン! ご主人様にハーネスを付けてもらい ご主人様をグイグイ引っ張って、 ハチはご主人様を公園に連れていき、 みんなで一緒に、カズ君の家に 行くことにしたんだワン! カズ君が案内してくれるから、 遅れないようにと、 ご主人様を一生懸命、引っ張って、 ボールもくわえて、 ハチは全力で、カズ君の後を ついて行ったんだワン! やっとカズ君の家の前に到着! するとカズ君は 「ハチ、僕の代わりに パパとママを呼んでくれるかな?」 「そしてボールを渡して欲しい!」 って言われたんだワン! えっなんでかな?って思ったけど 他ならぬ大親友のカズ君の頼みだワン! 任せるんだワン! ハチは、カズ君の家の玄関前で 「ワン!ワン!ワン!」と パパさんとママさんを呼んだんだワン! 一緒にいた、ご主人様はびっくり! 「こら!ハチ!人の家の前で 大きな声で吠えたらだめでしょ!」 って怒られたワン! ハチは、カズ君の パパさんとママさんを呼ばないと いけないと思い、ご主人様の静止を 振り切って、ずっと吠えたんだワン! 必死に止めようとするご主人様だけど、 ハチはワンワンと吠えたんだワン! その時にカズ君の 家の玄関がついに開いたのだワン! 果たしてパパさんとママさんは 出てきてくれたのでしょうか? もし怒っていたらハチは、 また怒られてしまうのでしょうか? 次回に続く! カズ君のお願いは、 意外にも簡単なことだったワン! 「このボールは僕が ずっと大事に使ってきたボール。 絶対に無くしたくない! ハチに預かって欲しい!」 とお願いされたんだワン! ハチはそのボールを くわえて帰ることにしたんだワン! カズ君も「また、明日!」 と手を振って、ハチも尻尾を 振って帰ったんだワン! カズ君の家は近くらしいく すぐ着くと言っていたから、 ハチも一安心だワン! ハチは約束を守るために、 このボールは絶対に無くさない! カズ君の宝物だから 大事に大事に、 すると決めたんだワン! ハチは、家に帰っても、 他のおもちゃで 遊ぶ気になれなくて、 ずーっと、 カズ君のボールをくわえたり、 抱っこしたりして、 肌身離さずには、 いられなくなったんだワン! それを見たご主人様達は、 「ハチ?どうしたのそのボール? 拾ってきたの? ちょっと汚いし、 違う新しいボール 買ってあげるから チョーだい!」って 言われたのだけど、こればかりは、 いくらご主人様の命令でも 聞く訳には、いかないんだワン! 誰にも渡さないんだワン! ご主人様も、困った顔をしながらも、
やっとわかってくれて、 「変なハチ!そのボールそんなに 気にいってるの?なら大事にしなよ」 っていってくれたんだワン! 良かった!これでカズ君との 約束は守れるワン! 明日からもカズ君と たくさん遊ぶんだワン! 明日からハチは遊ぶ気満々です! 次回に続く! だんだんと夕暮れも近づき、 満月の姿も現れてきたから、 ハチはそろそろ 「帰らないといけない」 ってカズ君に伝えたんだワン! すると、カズ君は悲しそうな顔をして、 「帰りたくない」っていうんだワン! ハチは、「パパさんやママさんが 心配するから帰らないとだめだよ!」 って言ったけど、 カズ君はなかなか帰ろうと しないんだワン! ハチは心配になって、 カズ君が帰りたく理由を 聞くことにしたんだワン! 「なんで、帰りたくないんだワン?」 するとカズ君は、小さい声で 話をしてくれたんだワン! 「最近、パパとママは、 いつも元気がなくて・・・ いくら僕が話かけても あまり話もしてくれなくて・・ つまんないんだよ」 「でも今日はハチが友達に なってくれたから、 ずーっとハチと遊んでいたいんだよ!」 と答えてくれたんだワン! まだまだ遊べるなら、 ハチも、とっても嬉しいけど、 夕方、暗くなったらまずい! ハチも帰らないとご主人様に叱られて、 ぶっ飛ばされた上に メシが食えなくなる かもしれないワン! 日も沈み始めて、 うっすらと満月も輝き出したので、 ハチはカズ君にお願いをしたんだワン! 「また、明日、これからも、 ずーっと遊ぶのだから、 今日は、カズ君は 家に帰って欲しいんだワン」 「ハチは約束するワン! これからも、この公園でカズ君と キャッチボールするから、 良い子は暗くなる前に 家に帰るんだワン!」 カズ君は、かすかに光る、
満月を見ながら、 少し考えてくれたんだワン。 やっと、うなずいてくれて、 「家に帰る」って言ってくれたんだワン! 「あ~良かった」とハチは思ったワン! ただ、カズ君からは、一つだけ お願いをされたんだワン! 「ハチ!一つだけ お願い聞いて欲しいな!」 果たしてカズ君からの お願いとはなにか!? 次回に続く! |